M&Aニュース（2018年 1/15〜1/21）

マブチモーター＜6592＞、阪和興業の中国子会社を取得

マブチモーター＜6592＞は、阪和興業と同社の中国子会社である阪和鋼板加工（江西省）を譲り受けることで合意した。マブチの香港子会社、萬寶至實業有限公司（香港マブチ）を通じて持分を100％取得するもので、1月15日付で譲渡契約を終えた。
2011年設立の阪和鋼板は、中国でマブチの関連会社にモーター用材料として鋼板をスリット加工し、コイル材として供給している。本件M&Aにより、マブチモーターは、小型モーターの主要材料である鋼板のスリット加工技術及び設備等を獲得し内製部材の競争力の更なる向上を目指す。阪和興業グループは、江西マブチへの母材供給の継続・拡大を目指すことで、両社の協業体制の深化を図る。
株式取得価額などは非公表。

トピー工業＜7231＞、ホイール製造のリンテックスを新日鉄住金から買収

トピー工業＜7231＞は車両用ホイールを製造・販売するリンテックス（岡山県倉敷市。売上高58億7600万円、営業利益△7600万円、純資産△3億7800万円）の全株式を新日鉄住金から取得し、2月15日付で完全子会社化することを決議した。トピー工業は2017年3月にリンテックスの買収を表明していた。
トピー工業、リンテックスは国内で乗用車用スチールホイールをはじめ各種ホイールを製造販売しており、両社が一体となった運営で事業改革を進めるのが得策と判断した。乗用車用スチールホイールを取り巻く国内環境は人口減による自動車販売台数の減少や装着率の低下で厳しい状況が予想されるものの、世界的には新興国を中心に需要が拡大している。リンテックスは1952年設立で、直近は債務超過に陥っていた。
株式取得価額は非公表。
株式取得予定日は2018年2月15日。

じげん＜3679＞、旅行予約サイトのアップルワールドHDを子会社化

「転職EX」や「中古車EX」といった情報まとめサイトを展開するじげん＜3679＞は、旅行予約サイトのアップルワールド・ホールディングス（東京都豊島区、資本金4億6200万円、売上高7億1900万円）の発行済み株式の100％を取得し、完全子会社化することを決めた。アント・キャピタル・パートナーズが運営するアント・カタライザー４号投資事業有限責任組合などから買収する。
アップルワールドHDは、世界約150ヵ国約11万件のホテル情報を主に日本国内の旅行代理店約3000社や提携企業、個人ユーザーに提供するランドオペレーションアグリゲーター。法人向けウェブメディアの「アップルワールド」と個人向けウエブメディアの「ホテリスタ」運営している。
じげんは年10％成長を続けているオンライン旅行販売市場でシェアを伸ばすためにウェブメディアの重要性が増すと考え、今回の買収に踏み切った。強みであるマッチングテクノロジーやプラットフォーム構築力を活かし、仕入先、販売先との連携深化や個人向けメディアの強化を行うことで、アップルワールド・HDの持つ国内旅行代理店や海外ホテルネットワークを活用し、企業価値向上を目指す。
株式取得額は総額14億3900万円。
株式取得予定日は2018年2月9日。

カカクコム<2371>、SNS広告のガイエを子会社化

カカクコム<2371>は、映画などのデジタル・プロモーション、PR、広告を手がけるガイエ(東京都千代田区。資本金4000万円)の株式の70％を取得し連結子会社化する。
1997年設立のガイエはとくにSNS(ソーシャルネットワークサービス)広告を得意とし、洋画・邦画を問わず数多くのメジャー作品の宣伝で実績を持つ。カカクコムは同社をグループに取り込むことにより、ソーシャルメディア広告への展開をはじめ、さまざまな相乗効果が期待できると判断した。ガイエの直近業績は売上高16億1200万円、営業利益3200万円、純資産1億1600万円。
株式取得価額は非公表。
株式取得は2018年1月中を予定。

鹿島＜1812＞、シンガポールのエンジ企業を買収

鹿島＜1812＞はシンガポールのエンジニアリング企業、インターナショナル・ファシリティ・エンジニアリング（IFE）を買収したと発表した。アジア統括現地法人のカジマ・オーバーシーズ・アジアを通じて、過半の株式を取得したもので、鹿島にとってアジア地域での企業買収は今回が初めて。買収金額は明らかにしていない。
IFE社は医薬品、半導体、電機などハイテク企業の生産設備を対象に設計・EP/CM（エンジニアリング・調達/建設管理）に特化したフィー（手数料）ビジネスを手がけている。IFE社は売上高約9億円、従業員約60人。

三井化学＜4183＞、アークのTOB成立

三井化学＜4183＞は、自動車など工業製品の試作・設計大手のアーク＜7873＞に対するTOBを完了し、1月24日付で連結子会社化すると発表した。子会社を通じて議決権ベースで74.69％を取得した。普通株式・優先株合計の取得金額は301億円。
三井化学は自動車材料を中心としたモビリティー分野の事業拡大を目指しており、今回のTOBにはアークの主要株主であるオリックスなどが応じた。買い付け価格は普通株1株あたり100円と、TOB公表時の市場価格を1割下回っていた。アークは上場を維持する。

東芝＜6502＞、WH関連の米子会社を売却

東芝＜6502＞は、完全子会社の米LCコラテラルSPVを米ファンドのバウポストグループ傘下の関連企業に売却することを決めた。2月中旬をめどに全持分を約113億円で譲渡する。
LCコラテラルSPVは東芝子会社で2017年3月に経営破綻したウエスチングハウス（WH）グループの資金管理を目的とする会社。

三井物産＜8031＞、アパレルのビギHDを買収

三井物産＜8031＞は、アパレル企業のビギホールディングス（東京都目黒区）の全株式を系列投資ファンドのMSD企業投資（東京都千代田区）と共同で取得すると発表した。出資比率は三井物産が33.4％、MSDファンド66.6％。株式取得金額は非公表。
ビギHDは1970年に創業し、「yoshie inaba」「Men's Bigi」「MELROSE」「Papas」などの著名ブランドを多数抱える。国内市場が成熟化する中、三井物産が強みとするブランドマーケティングや世界的なネットワークを活用し、新ブランドの導入、eコマース、海外展開など成長戦略を加速する。
ビギHDの直近売上高は約350億円。

第一生命ホールディングス＜8750＞、米保険契約を1400億円で買収

第一生命ホールディングス＜8750＞は米子会社プロテクティブ（アラバマ州）を通じて、米生保リバティライフ（マサチューセッツ州）が保有する個人保険と年金の既存契約（ブロック）を再保険形式により約1400億円で買収すると発表した。
買収する契約件数は約50万件。保険契約自体はリバティライフに残るが、プロテクティブは契約者が支払う保険料を再保険料として受け取る。米金融当局の認可などを前提に2018年7月中に買収を完了する見通し。

シイエム・シイ＜2185＞、AI開発のシミュラティオを子会社化

技術マニュアル作成などを主力とするシイエム・シイは＜2185＞は、AI（人工知能）開発のシミュラティオ（横浜市）が実施する第三者割当増資の引き受けにより、株式を追加取得し、子会社化した。株式の所有割合は従来の24.8%から64.7%となった。
シミュラティオは国立研究開発法人情報通信研究機構（NICT）発のベンチャー企業。シイエム・シイは2017年11月にAIを活用したコンテンツビジネスを推進するため、同社株式を一部取得し関連会社とした。今回、グループ内でシミュラティオをR&D戦略の中核会社として明確に位置付けるため子会社化した。
株式取得価額は非公表。
第三者割当払込日は2018年1月19日。

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