マルコ<9980>、マタニティー向けウエアなどの通販会社、エンジェリーベを子会社化
マルコ<9980>は、衣料品や日用品雑貨などの通信販売を手がけるエンジェリーベ(東京都品川区。資本金1000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。
マルコは補正下着の提供を中心に事業展開する。一方、エンジェリーベはマタニティー・ベビー向けウエアや内祝いギフトなど産前から産後までを通販事業を通じてサポートしている。両社は20~30代の女性を主要顧客としており、緊密な連携により相互の強みを生かして事業シナジー(相乗効果)の最大化を目指す。
株式取得価額は3億3600万円。
株式取得日は2018年3月14日。
デクセリアルズ<4980>、綿形状人工骨充填材開発会社のORTHOREBIRTHの株式取得
デクセリアルズ<4980>は、ORTHOREBIRTH株式会社(神奈川県横浜市、オルソリバース社)の株式を取得した。
議決権所有割合は12.9%となる。
デクセリアルズは、主にエレクトロニクス領域で事業を展開しているが、直近では自動車領域や環境領域、ライフサイエンス領域を成長領域に位置付けて事業の拡大を図っている。
オルソリバース社は、セラミックスや高分子材料を主成分とする綿形状人工骨充填材「レボシス」を手がけている。
本件により、デクセリアルズは、自社の持つ分子設計や微細加工技術のノウハウを活かし、開発支援などオルソリバースの事業拡大のサポートを行うとともに、オルソリバースの持つライフサイエンス領域におけるマーケティングなどの知見を獲得することで同領域での事業展開を推進する。
東レ<3402>、蘭の炭素繊維大手テンカーテを1200億円で買収
東レ<3402>は、オランダの炭素繊維複合材料メーカー、テンカーテ・アドバンスト・コンポジット・ホールディングス(TCAC)の全株式を親会社から約1230億円で買収することで合意したと発表した。東レにとって過去最大の企業買収となる。
TCACは熱可塑性を用いた炭素繊維基材でトップクラスの競争力を持ち、航空宇宙分野で豊富な採用実績がある。東レは自社の炭素繊維技術やポリマー技術などと融合させることにより、顧客への提案力向上を目指す。小型航空機向けのほか、自動車など各種産業用の需要開拓を促進する。
株式取得は2018年後半となる見込み。
新日鉄住金<5401>、山陽特殊製鋼とスウェーデンのオバコを子会社化へ
新日鉄住金<5401>は、山陽特殊製鋼<5481>を2019年3月をめどに子会社化する方向で検討を始めると発表した。議決権ベースの出資比率を現在の15.3%から51%以上に引き上げる。同時に、スウェーデンの特殊鋼メーカー、オバコの全株式を取得し、傘下に収めることも発表。Triton傘下のファンドとの間で株式売買契約を締結した。Tritonは、欧州拠点のプライベート・エクイティー・ファンド。
新日鉄住金は山陽特殊製鋼の筆頭株主で、歴代の社長ら主要役員を送り込んでいる。子会社後も山陽特殊製鋼は上場を維持する方針。子会社化の方法については第三者割当増資の引き受けや株式の公開買い付け(TOB)、あるいはこれらの組み合わせなどを想定している。
一方、オバコは17世紀に製鉄業を開始。スウェーデンとフィンランドに生産拠点を持ち、売上高は約1200億円。2018年9月までに買収を終える予定。
3社連携を視野に、特殊鋼事業の強化とグローバル体制の構築を目指す。
テクノプロ・ホールディングス<6028>、シンガポールの技術者派遣会社を子会社化
テクノプロ・ホールディングス<6028>は、東南アジアで技術者派遣事業を手がけるシンガポールのヘリアス・テクノロジーズ(資本金800万円、売上高50億円)の株式51%を取得し、子会社化することを決議した。
テクノプロHDは、進行中の中期経営計画において「グローバル化の推進」を掲げ、日系企業海外拠点の支援及び外国人活用の強化をM&Aを通じて推進している。
ヘリアス社は約600人のIT系技術者を抱え、シンガポール、インド、マレーシアで派遣業務を展開している。テクノプロは同社を取り込むことにより、東南アジアでの日系進出企業向け人材派遣サービスの充実を目指す。
株式取得価額は25億8000万円。
株式取得日は2018年3月16日。
JT<2914>、ロシア4位を1900億円で買収現地で首位固め
日本たばこ産業(JT)<2914>は16日、ロシア4位のたばこメーカー、ドンスコイ・タバックを買収すると発表した。取得額は約1900億円。JTはロシア市場で3割強のシェアを握る最大手。現地企業の買収で事業基盤を強化する。加熱式たばこの普及により国内事業の苦戦が続くなか、安定した収益源である海外事業を強化する。
ロシアは中国、インドネシアに次ぐ世界第3位のたばこ市場。JTによると、ドンスコイの2017年のロシア市場におけるシェアは7%弱。低価格帯の製品に強みを持ち、JTの持つブランドと補完しやすい。同社の他にもロシアとギリシャの2社を買収する。有利子負債も合わせた総額は1900億円となり、JTの過去の買収案件の中では4番目の規模だ。
ロシアでは2位の米フィリップ・モリス・インターナショナルが27%、3位のブリティッシュ・アメリカン・タバコは22%のシェアを握る。JTは買収によりシェアを4割に引き上げ、首位の座を盤石にする考えだ。
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