ユーザベース<3966>、オンライン経済情報メディアの米Quartzを子会社化
ユーザベースは米国のオンライン経済情報メディア企業Quartz Media LLC(ニューヨーク市。売上高30億円、営業利益△8億9000万円、純資産14億9000万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。Quartzは2012年に設立された新しい経済メディアで、北米・世界市場で約2000万人の優良読者を持つ。
ユーザベースは企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」(ユーザー数企業1000社超)、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」(ユーザー数330万人超)を運営する。日本市場で一定の事業基盤を確立したのを踏まえ、Quartzを取り込むことにより、グローバル事業への展開を加速させる。
2017年11月には米国版「NewsPicks」のサービスを始めた。Quartz の読者を基盤にしながら、NewsPicksが培ってきた有料課金、マルチメディア展開、コミュニティー運営の事業モデル・ノウハウを生かし、事業拡大につなげる。
取得価額は82億5000万円(うちユーザベース普通株式による対価が約27億5000万円)。
取得予定日は2018年7月31日。
オリックス<8591>、ローン・資産運用会社の米NXTキャピタルを子会社化
オリックスは米子会社を通じて、米国でローン組成や資産運用を手がけるNXTキャピタル(イリノイ州シカゴ)の全株式を取得し子会社化することを決議した。買収金額は非公表だが、1000億円にのぼるとみられる。
NXTキャピタルは2010年に設立し、ミドルマーケット(中堅企業市場)向けのレバレッジ・ファイナンス(買収先の将来キャッシュフローと資産を担保とする金融手法)、不動産ファイナンスなどを主力業務とする。なかでもシニア・セキュアード・ローン(返済の優先順位が高く回収リスクの低い担保付き融資)の組成に強みを持ち、自己勘定だけでなく、機関投資家の資金なども活用している。
取得価額は非公表。
取得予定日は2018年8月中。
CYBERDYNE<7779>、プレキシオンからPAI事業を取得
CYBERDYNEは、歯科用医療診断装置の開発を手がけるプレキシオン(東京都千代田区)からPAI(光音響イメージング)事業を取得することを決議した。医療分野の新しい画像診断デバイスの開発に向けた技術の強化につなげる狙いとしている。当該事業の売上高など業績は明らかにしていない。
取得価額は非公表。
取得予定日は2018年7月1日。
コシダカホールディングス〈2157〉、マレーシアでカラオケ店を取得
コシダカホールディングスはマレーシア子会社を通じて現地事業者が王国で運営するカラオケ店1店舗「KMAX KARAOKE」(32ルーム)を取得した。すでに営業を始めた。取得先の事業者については明らかにしていない。
コシダカは「まねきねこ」を中心に日本全国で500店超の店舗網を持つ。また、東南アジア進出も拡大しており、韓国で12店舗、シンガポールで11店舗を展開している。海外市場でカラオケのニーズは極めて多いとして、新たにマレーシア進出を決めた。
取得価額は非公表。取得日は2018年6月30日。
大陽日酸<4091>、米プラクスエアの欧州事業を6438億円で買収
大陽日酸は同業の米プラクスエアが欧州で展開する産業ガスと炭酸ガス、ヘリウム事業の一部を買収すると発表した。取得金額は5000万ユーロ(約6438億円)で、同社として過去最大の買収。同社は2016年、仏エア・リキードから米国事業の一部を買収して北米市場に参入しており、今回、欧米市場にも強固な足場を築くことになる。
産業ガス世界3位のプラクスエアは2018年中に同2位の独リンデと経営統合する計画。事業規模が巨大化するのに伴い、欧州委員会は欧州事業の一部について第三者への譲渡を求めていた。この分割譲渡に対し、大陽日酸は新たに設立する欧州統括子会社を通じて当該事業を運営する法人の株式を取得する。大陽日酸は現在、産業ガスで世界5位。
取得するのはドイツ、スペイン、ポルトガルなど9カ国における産業ガス事業と英国、アイルランドなど4カ国における炭酸ガス事業およびヘリウム事業。
事業取得は2018年11月を予定する。
TOWA<6315>、レーザー開発のオムロンレーザーフロントを子会社化
TOWAはオムロン傘下のオムロンレーザーフロント(相模原市)の株式95.01%を取得し子会社化することを決議した。
オムロンレーザーフロントはレーザー発振器から加工装置化までの一連の技術・ノウハウを蓄積している。TOWAは半導体製造用の精密金型や装置を主力とする。オムロンレーザーの高度な技術と顧客基盤を取り込み、半導体製造の後工程技術との融合による新市場開拓を促すとともに収益機会の拡大につなげる。
取得価額は非公表。取得予定日は2018年8月1日。
日本電産<6594>、イタリアの商業モーターメーカー・チーマ社の全株式取得
日本電産は、CIMA S.p.A.(イタリア、チーマ社)の創業家一族からチーマ社の全株式を取得した。
日本電産は、家電・商業・産業用事業を重要事業の一つに位置付け、強化している。
チーマ社は、商業用モータの設計・製造・販売を行っている。農業・工業用ファン・ベンチレーション向けモータを主力製品とする。
本件M&Aにより、日本電産は、製品ポートフォリオの拡充を実現するとともに、サプライチェーン及び生産拠点の相互活用によるシナジーを創出し、更なる収益力の向上を図る。
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