アスパラントグループSPC5号、金属メッキ加工のFCM<5758>をTOBで子会社化
アスパラントグループSPC5号(東京都港区)は、金属メッキ加工や電線用伸線加工を主力とするFCM(ジャスダック上場)をTOB(株式公開買い付け)で子会社化すると発表した。第1回TOBでまず古河電気工業が保有するFCMの保有株式(所有割合55.2%)のすべてを取得する。そのうえで残る株式を第2回TOBで取得し、完全子会社化を目指す。
買付価格は1株あたり3050円で、TOB公表時点の直近取引成立日(10月30日)の終値3600円に対し15.3%ディスカウントした価格。買付代金は約28億6000万円。FCMの親会社である古河電工は保有株式のすべてを応募することで合意している。買付期間は2018年11月2日から11月30日。
第2回TOBの買付価格は1株4200円。直近取引成立日の終値に対して16.7%のプレミアムを加えた。
東京海上ホールディングス<8766>、欧の再保険子会社2社をバミューダのルネサンスリーに1685億円で売却
東京海上ホールディングスは再保険事業を手がける欧州子会社2社を英領バミューダのルネサンスリー・ホールディングス(RenRe)に約15億ドル(約1685億円)で売却すると発表した。
近年、世界的に自然災害の多発に加え、料率競争の激化もあり、他の保険会社のリスクを肩代わりする再保険事業は収益性の低下に見舞われている。今回、再保険事業の位置づけを見直し、より収益性が高く安定した元受保険事業に経営資源を集中することにした。
売却するのは全額出資するトウキョウ・ミレニアム・リー(スイス。正味収入保険料1470億円)とトウキョウ・ミレニアム・リーUK(ロンドン。同△約6億9000万円)で、すべての株式を手放す。
電通<4324>、広告配信プラットフォームのVOYAGE GROUPを子会社化
電通は31日、VOYAGE GROUPを子会社化すると発表した。VOYAGE GROUPが2019年1月1日に電通傘下のインターネット広告会社、サイバー・コミュニケーションズ(CCI、東京都中央区。売上高929億円、営業利益25億3000万円、純資産99億4000万円)を株式交換により完全子会社化すると同時に持ち株会社に移行し、電通がこの持ち株会社の株式53.1%を取得する。
CCIは電通とソフトバンクの共同出資で1996年に日本初のデジタル専門広告会社として発足。新興市場への上場を経て、電通は2009年にCCIを完全子会社化した。VOYAGE GROUPは1996年の設立以来、広告配信プラットフォームや販促系インターネットメディア(ポイント交換サイトなど)の運営を主力とする。
VOYAGE とCCIは同領域でビジネス展開するものの、その顧客・メディアの重複は比較的少ない。両社の販路を利用したクロスセルの拡大などを通じて顧客基盤の強化につなげる。株式交換比率はVOYAGE 1:CCI26で、CCI株1株に対してVOYAGE株26株を割り当てる。
VOYAGEは経営統合に伴い持ち株会社制に移行するため、同日、分割準備会社を設立した。
三菱UFJ信託銀行、豪の資産運用会社CFSGAMを3280億円で買収
三菱UFJ信託銀行は31日、豪最大手金融グループのコモンウェルス銀行(CBA)傘下の主要資産運用会社9社を買収すると発表した。買収金額は総額40億豪ドル(約3280億円)。2019年半ばに一連の買収手続きの完了を見込む。
コモンウェルス銀行グループ内で資産運用部門を担うコロニアル・ファースト・ステート・グループが保有する主要子会社9社「CFSGAM」(ブランドの総称)の株式100%を取得する。CFSGAMCの資産運用残高は約17兆円。日本を除くアジアで資産運用残高第3位の大手で、シドニー、エジンバラ、ロンドン、香港、ニューヨーク、シンガポールなど世界主要都市に拠点を置く。株式、債券、オルタナティブ(代替)投資などを幅広く提供し、アジア・太平洋地域株式やエマージング株式、インフラ投資などで特徴ある運用商品を持つ。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の資産運用残高は約70兆円で、三菱UFJ信託銀行がその中核を担っている。今回の買収で運用残高は100兆円が視野に入る。アジア・オセアニア最大の資産運用会社としてグローバルマーケットでの存在感を一層高める。
マクセルホールディングス<6810>、東洋紡傘下の工業用ゴム製品メーカーのクレハエラストマ―を子会社化
マクセルホールディングスは工業用ゴム製品メーカーのクレハエラストマー(売上高68億9400万円、営業利益1億4400万円、純資産27億3000万円)の株式81.97%を、同社の親会社の東洋紡から取得し子会社化することを決議した。
クレハエラストマーはゴム系部材や厚手シートの押し出し成型技術などに強みがあり、エレクトロニクス、自動車、建築・土木などを主力市場とする。マクセルホールディングスは同社の子会社化を通じて産業用部材料事業の拡大につなげる。具体的にはゴム系部材・押出成型技術を取り込み、防水機能用途ゴム系部材の拡販のほか、高気密住宅用途ゴム系部材や機能性部材料(電磁波抑制シートなど)への進出を目指す。
取得価額は6億円。取得予定日は2019年1月8日。
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