コンサルティングファーム担当の大谷です。
2006年より総合大手人材エージェントにて、この仕事をはじめました。
ITやコンサルティングファーム業界は2012年頃よりどっぷりと浸かるように担当し始め、現在に至ります。
2000名以上、コンサルファームへの転職を支援してきました。
外資総合ファームでは採用PJにおいて企業内部のリクルーターとしての経験も積んでおります。
外から見えるファーム・中から見えるファーム、どちらの視点も持っています。
新卒ではSIerに就職、SEとしてキャリアをスタートしているため、戦略/経営/業務のみならず、Digital/IT関連のサポートも強みとしております。
Digital組織ができる前のコンサルティング
今やどこでも叫ばれる『Digital』
多くのファームで組織を立ち上げていますね!
代表的な戦略ファームはもちろん、総合ファームにおいてはDigital組織設立から数年が経過、もはや珍しいものでもなくなりました。
しかしながら、その実態をあまり掴めていない方が多いように思います。
戦略コンサルティングの歴史をたどれば1900年前後まで遡りますが、Digitalができる前のコンサルティングにおいては、業務改革、コスト削減など、アプローチ方法にも型があり、テーマによってはテンプレート化されているものもあります。
そのため、ある程度年数を重ねて、PJ経験数も増えていけばスキルも上がり、アウトプットの質も上がる。
役職もあがり、キャリアアップできていました。
(もちろん、その難易度、レベルの高さといったらハンパないのですが・・・)
Digitalの実態に気づいていますか?
一方、ここ数年で立ち上がったDigital。
横串で様々なファームを担当させて頂く中、ここで詳細はあえて記載しませんが、様々な生みの苦しみを味わっているコンサルタントのお話を聞くことが増えています。
やはりDigital、違う難しさがあるのです。
具体的には
●トラディッショナルなコンサル案件と違い「型」がないこと
●「型」がないゆえ、極めて個別性が高く、毎回新たな知恵を絞る必要があること
●これぞまさにオーダーメイドの世界!
Digitalは過去PJを参考にできても転用はできません。
「これを学んだらできる」「この型を覚えたら役立つ」といったものは、(まったくないわけではありませんが)実態としてはあまりないのです。
DigitalのPJは、クライアントにとっても重要課題と捉えられているケースがほとんど。
どんな提案でも、二番煎じではいけないのです。
新しくて、何かの1番。
常に「新規性」を求められます。
最先端技術、世界初/日本初、などなど
コンサルタント自身に「とてつもなく強い好奇心」がないと、Digitalコンサルティングが切り開く時代のスピードについていけないのです。
クライアントが思い描いているDigital
クライアント視点でも見てみましょう。
意外と多いのが、
「流行っているのはDigitalなんでしょ」
「Digitalが経営戦略テーマに入ってるからとりあえずやんなきゃ」
というライトな気持ち(目的)で始まるPJ。
もちろん、時代の流れを先読みし、逸早く取り組み実績を残されているPJも多数あります。
クライアントにとってのDigitalの定義が様々・バラバラなため、蓋を開けば、CRMのツール導入などSI案件に近しいものに終始する場合もあります。
あくまで、クライアントの課題に応じたコンサルティング。
「レベルの高い最先端Digital(新規)」 と 「ある程度大衆化したDigital(既存)」
クライアントが求めるDigitalのレベルの差が、現実として激しいのです。
ですから、Digitalと一言でいっても、どんなPJなのか?しっかり確認する必要があります。
ただ、どちらが良い・悪いの話ではありません。
コンサルタントとしては、課題解決に向けてクライアントの期待をどれだけ超えられるか?が一番重要です。
最後に
最近ではRPAなど、また新たなワードが出てきていますが、流行りの情報に惑わされることなく、実態を理解した上でキャリアの方向性を見極めていけると良いですね。
決してだまされないように!!
これからも、最新のコンサルファーム情報、できるだけ実態をお届けできればと思っております。
ブログより、もっと濃い情報を知りたい方は、ぜひご転職相談にエントリーくださいませ。
引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
(大谷)