キャリアインキュベーション村木です。
主に、小売業や外食業などのコンシューマビジネスを中心としたマネジメントポジションのサーチを担当しております。
2024年4月17日にローランド・ベルガー社が発表された、
最新スタディ「小売ビジネスの未来~バリューチェーンオーナー型モデルからステークホルダーマネジメント型モデルへ~」がとても勉強になりました。
この最新スタディを参考にさせて頂きつつ、私が感じる小売業の採用ニーズについて解説させて頂きます。
引用:小売ビジネスの未来 | Roland Berger
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取り扱う未来トレンドは下記7点。
1. PBがカスタマイズ化する
2. 店舗オペレーションがメリハリ化する
3. Secondhand ECが拡大する
4. 環境価値の訴求が二極化する
5. 店舗が健康ハブステーション化する
6. モビリティ体験と購買体験が融合する
7. リアル店舗がダークストア⇔エンタメの二極化する
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1. PBがカスタマイズ化する
この1.から近い順に起こりうるということ、まさしく最近は上記サマリーの1、2に関わる話が特に多く、大きな転換点に立っている感覚です。
商品にかかわるニーズは多く、話を聞いているとメーカーと小売業の関りも多種多様になっている印象です。
2. 店舗オペレーションがメリハリ化する
食品スーパーにおいては、人材確保難、消費者ニーズの多様化の背景から、店内調理と店外加工のメリハリが生まれ、小売業とメーカーの関係のさらなる多様化、小売業のメーカー化がより増えるのかなという印象です。
店舗形態も富山のアルビス社の「アルビスKULASU」のような、小商圏向け小型フォーマットを中心とした、新形態も増えてくるのであろうと感じます。
メーカーの商品企画、工場長クラス、また商社勤務のサプライチェーンの川上、川中のご経験者を求める小売業の求人ニーズが増加しています。
新たな店舗フォーマットの開発による、店舗開発部門の求人や、SCMや商品関連のニーズも発生しています。
3. Secondhand ECが拡大する
小売業側の採用ニーズとしてはキャッチしている情報はまだありません。
私自身はフリマアプリでの売買利用が年々増えています。
また、フランスの革靴メーカーであるパラブーツがリユース事業「Paraboot ARCHIVES(パラブーツ アーカイブス)」を開始されています。
2次流通に販売元がかかわるということで非常に安心感があります。
フリマアプリ、リユース事業のさらなる拡大やメーカー、小売業自身の内製化が増えていくのかもしれません。
4. 環境価値の訴求が二極化する
サステナビリティ 関連のポジションの求人ニーズは旺盛です。
リユース事業を展開するバリュエンスホールディングスでは、リユース品購入による環境負荷の削減貢献量の可視化にいち早く取り組まれています。
環境価値が購買動機としての重要度はますます増していくものと思われます。
5. 店舗が健康ハブステーション化する
民間で地域コミュニティと最も近い関係性にあるのが、地域の小売店だと思います。
良品計画社の「まちの保健室」のように、小売業の生活インフラとしての役割や期待が今まで以上に拡大しています。
6. モビリティ体験と購買体験が融合する
7. リアル店舗がダークストア⇔エンタメの二極化する
6、7についても小売業側の採用ニーズとしてはまだキャッチしている情報はありません。
近所のコンビニにEV充電ステーションが設置されていました。
我が家はガソリン車なので、ピンときていませんでしたが充電目的で立ち寄った際には、滞在時間の有効活用が期待できるのですね。
EC在庫と店舗在庫を共有されている小売業もあります。
現在店舗に期待されている役割も、10年後には大きく変わっているのかもしれません。