●アドバイザリーって誰に何してるの?
こんにちは。キャリアインキュベーション藤木です。
今回は昨今採用拡大している監査法人のアドバイザリー部門にフォーカスしたいと思います。
候補者の方に最も頂く質問でもありますが、【監査法人のアドバイザリー部門】と【コンサルティングファーム】の違いはご存知でしょうか?
※以下【監査法人のアドバイザリー部門】をA、【コンサルティングファーム】をBとさせて頂きます。
いくつか明確な違いがあります。
A→守りのコンサル
B→攻めのコンサル
とイメージするとわかりやすいと思います。
一般的には、コンサルといえばBのほうで認知されていますし、監査法人なんて会計士でないとチャンスがないだろう、そもそも転職の選択肢にも入れていなかった、という方がまだまだ多いようですが、監査法人のアドバイザリー部門には、会計士以外のコンサルタントが多数在籍しています。
企業がグローバルレベルでの厳しい競争にさらされる中、クライアントが抱えるリスクはより多様化、複雑化している背景から、会計領域以外にも下記のような様々なアドバイザリーサービスをしています。
リスクコンサルティング全般(戦略リスク・事業リスク・カントリーリスク・システムリスク・危機管理・事業継続計画 等)/内部監査/内部統制/サイバーセキュリティ/データマネジメント/CSR・サステナビリティ/IR/フォレンジック/金融リスク管理/AML(アンチマネーロンダリング)等
対象業界としてはオールインダストリーですが、とくに規制業種である金融やヘルスケアなどの領域は高い採用ニーズがあります。
また、最近ではPwCあらた監査法人が、元々持っていたシンクタンク【PwC総合研究所】の採用を強化しており、グローバルのネットワークを生かした情報発信に加え、様々な規制対応に対する包括的な支援を行う組織として活動の幅を広げています。
●監査クライアントには提供できるサービスに制限がある
以上は監査法人のアドバイザリーならではのサービス領域ですが、実は上記以外にもコンサルティングファームと同じ領域のコンサルティングを行っているチームやプロジェクトもあります。
サービスラインとしてはグループ内での重複は否めませんが、案件の出所が違うだけでリソースがいなければグループ内の他ファームとプロジェクトベースでの人の行き来もありますし、クライアントの規模ですみ分けをしているところもあります。
監査法人のアドバイザリーや監査法人系のコンサルティングファームで働く際に、1点ご留意頂くべき点として、監査先のクライアントに対しては独立性保持の観点から提供できるサービスにいくつか制限があります。(例えば、経営の意思決定に関与する業務、財務会計システムの設計・導入などはNG等)
スタッフレベルで働く際にはあまり気にならない点だとおもいますが、マネージャ以上の営業をする立場になると、クライアントによってファイアーウォールがあることはご入社前にご認識いただくとよいと思います。
ただ、これはネガティブな点だけでなく、非監査のクライアントにはもちろん制限なくサービス提供できますし、業界大手の監査クライアントで築いたノウハウを同業他社にアドバイザリーとして助言していくなど、監査法人ならではのナレッジを生かせる場面が多くあります。
いずれにしても、これだけ監査法人の周辺にはビジネスチャンスが集まっているのです。
●監査法人のアドバイザリーに向く人とは?
コンサルタントを目指される方やすでにコンサルタント経験のある方も含め、下記のようなご志向の方は監査法人のアドバイザリー部門も検討されてみることをお勧め致します。
・自身の専門性を早く身につけコンサルタントとしての市場価値を上げたい
・専門家の知見を生かしてクライアントの気付いていない課題を助言・支援したい
・一つのクライアントに長期間よりも、色々な業種・規模のクライアントを経験したい
・会計事務所のグローバルなネットワークの一員として他の専門家とコラボレーションしたい
・ワークライフバランスをある程度保ちながらプロフェッショナルサービスをしたい
ご自身にどういった可能性があるのか、関心のある方はお気軽にご相談ください。
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(藤木)