こんにちは。古屋です。
早いもので2018年も折り返しを迎えました。
2018年上半期も大小様々なM&Aディールが発表されておりますので、比較的規模が大きかったものを中心に半年分をまとめて振り返ってみようと思います。
● 武田薬品/ベルギー医薬企業買収へ(700億円)
● NEC/英国ITサービス企業を買収(700億円)
● 東芝/WH関連米子会社を売却(113億円)
● 第一生命ホールディングス/米保険契約を買収(1400億円)
● 富士通/携帯端末事業をポラリスに売却
● 東芝/東芝プラットフォームソリューションをアスパラントグループに売却
● 東レ/蘭炭素繊維大手テンカーテを買収(1200億円)
● 日本たばこ産業(JT)/露たばこメーカードンスコイ・タバックを買収(1900億円)
● 東芝/ブラジル子会社の東芝南米社を投資ファンドに売却
● サン電子/イスラエル子会社のモバイルライフサイクル事業を米ファンドに譲渡
● JXTGホールディングス/傘下バイオ医薬2社を富士フイルムに譲渡(852億円)
● RIZAPグループ/サンケイリビング新聞社を子会社化
● 日本電産/米ワークプール社のコンプレッサ事業を取得へ(1175億円)
● 武田薬品/アイルランド製薬大手シャイアーを買収(6兆8000億円)
● リクルートホールディングス/求人口コミサイトの米グラスドアを買収(1285億円)
● 東芝/パソコン子会社をシャープへ譲渡(40億円)
● テクノプロ・ホールディングス/建物診断などのトクオを子会社化
2018年上半期は、何と言っても武田薬品のシャイアー買収案件が圧倒的な存在感を出しています。
日本企業のM&Aとしては、ソフトバンクグループが2016年に英半導体設計アームを3兆3000億円で買収しましたが、それ上回る過去最高金額になります。
しかし、シャイアーを買収しても武田薬品の売上高は約3兆円で、世界の製薬業界では10位に過ぎず、上位企業に追いつくための更なる飛躍が求められそうです。
米調査会社トムソン・ロイターによると2018年1-6月で100億ドルを超える案件は前年同期と比べて2.5倍の35件と、同期間として過去最高を記録したそうです。
M&A全体も前年同期実績から6割超増え、約2.5兆ドルと過去最高となっており、世界規模でM&Aが急増する中で、大規模案件も増加しているようです。
全体に目を向けると、この案件を除いても1000億円を超えるサイズの案件が多く目につき、クロスボーダーのビッグディールが増えている印象です。
また、東芝を中心にファンドへの事業売却案件が複数出てきており、事業の集中と選択が、バイアウトファンドの存在によって今後も加速されていきそうです。
ファンド以外の買い手として、RIZAPグループやテクノプロHDなどM&Aに積極的な事業会社も存在感を発揮してきています。
IBDやFASなどのプロフェッショナルファーム経験者、事業会社でのM&A経験者、ともに、転職市場のニーズはとても高い状況が続いています。
M&Aロールをメインにしつつ、経営や事業運営に関わるポジションなどもあり、キャリアパスの拡がりをつくりやすくなっておりますので、すぐの転職だけでなく中長期でのキャリア相談も含めて、ぜひ弊社までお問合せください。
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(古屋)