コンサルティングファーム経験者に対する事業会社の採用ニーズが依然高いです。
これまでの経営戦略や企画部門のポジションに限らず、活躍の場は拡がっているのかなという印象も持っています。ITが進化する中で急速に拡大したり、あるいはビジネス環境の変化の中で対応を迫られたり、新しい活路を見つけようとする企業など。
具体的には、Eコマースなどのインターネットサービスやエンタテイメント企業はもちろんのこと、製薬や医療機器などのライフサイエンス、ファンドの投資先企業、更にはベンチャー企業や、大手メーカーなどです。ポジションとしては、経営企画・管理、事業開発、営業企画、マーケティング、オペレーション、PMO、ビジネスアナリストなど。若手であれば、ブランドマーケティングやファイナンス部門でもポテンシャル人材として採用する企業もあります。
事業会社のコンサル経験者への期待としては、地頭の良さに加え、戦略的思考や分析力です。また部門横断的なプロジェクトリードや、シニアマネジメントとのコミュニケーションの経験を期待するところもあります。
一方、仕事のやり方として、自分で意思決定して最後までやり抜く、周囲の人達を巻き込みながら成果を出すなどという点はコンサルファームとは違います。お互いが切磋琢磨し、常にスピードと自身の成長が求められる環境から事業会社に移ると、ファーム時代のような短期間での自身の成長を実感できなくなるかもしれません。
企業は、ファーム出身者に対してそのあたりに対応できるのかどうか、フィットがあるかなどをみるために、これまでのプロジェクト経験や、考え方、価値観、コミュニケーションの仕方などを、インタビューを通して確認しようとします。
よく受けるのは、どのタイミングで事業会社に移ればよいのかという質問です。例えば、転職するには、マネージャーに昇進する前がよいのか、あるいは昇進後のほうがよいのか、、、。
ジュニアであれば、ポジション数も多く、業界、職種の幅は拡がりますが、求められているのはジェネラルなコンサルティングスキルです。一方、シニアになれば、コンサル出身者に限られるポジションになる可能性が高く、その分、数は減り、幅も狭くなりますが、ファームでの経験や専門性を活かすことができます。(ただ条件面では厳しい場合が多いですが、、、。)ですので、タイミングとしては、事業会社でチャレンジしてみたいと思うときがその時でしょうか。
入社後は、コンサルファームで得た経験スキルを付加価値として提供し、周囲から認められながら、一方で前述のこれまで経験できていなかったところや足らないところを埋めていく、そして更に伸ばしていく。そうしながら、他との差別化を図り、守備範囲を拡げて、キャリアを築いていくということになると思います。
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(岡本)