画像:社内での評価方法とキャリアパス

社内での評価方法とキャリアパス

社内での評価方法とキャリアパス

一般的に、コンサルティングファームではプロジェクト毎に各自の評価を行い、それらの評価を基に年度評価を実施します(ファームによっては中間期を含め2回実施することもあり、それぞれ多少異なります)。

プロジェクト毎の評価は、基本的にはプロジェクト終了時にパートナーはマネジャーを、マネジャーは、アソシエイト、アナリストを評価しますが、一方的に評価されるだけではなく、プロジェクトを一緒に振り返りながら良かった点、悪かった点について話し合い双方納得した上で、そのプロジェクトの評価を決定します。

年度評価はそれまでの各プロジェクト評価をもとに、マネジャー、プリンシパル、パートナーが一同に集まってコンサルタント1人1人について話し合い、総合的な評価を決定します。この評価によって昇進や次年度の給与なども決まってくるため、相当な時間がかけられ、決定した評価は後日、本人にフィードバックされます。

コンサルティング業界は、よく「"Up or Out(アップ オア アウト)"の世界だ」と言われることが多いですが、これは「成長すべし。成長なくば去れ」といった意味合いになり、何もコンサルタント業界に限ったことではありません。タダで給与をもらえる会社はありませんので、一生懸命働いて成果を出す、というのはどの会社にも当てはまることですが、コンサルティングファームはプロフェッショナル集団なので、とりわけこういった考え方が浸透しています。

事業会社では部門や部署が複数あるので、思うような成果が出せなかった場合には部署を異動し再度成果を出す機会が与えられることもありますが、コンサルティングファームは最初に申し上げました通り、基本的にはコンサルタント部門の他はバックオフィス部門しかありません。一般的にコンサルタントからバックオフィスへの異動はほとんどありませんので、コンサルタントとして成果が出せない場合は残念ながら別の道を歩んでいただくことになります。

言葉だけを聞くと非常に厳しく思えますが、実際コンサルタントとして仕事をしてみたら自分には向いていなかったというケースもあるので、成果を出せないまま続けているよりかは、違う道に進んだ方が本人のためにも良いからです。

もちろん、入社後には段階に応じた社内トレーニングや、評価者とは別で指導者となるような中堅以上のコンサルタントがついて、業務および内面のケアを担当するといったバックアップサービスなど(一般的には「メンター制度」などと呼ばれています)、実務以外でもスキルアップできる環境があります。

会社側としても、ご縁があって採用した人材なので、できるだけ一緒に長く働いてほしいという思いがある一方で、当人のためを思ってアウトの判断をせざるを得ない場合があるわけです。

"Up or Out(アップ オア アウト)"とは、会社と当人の双方にとって良い結果となるための手法でもあるのです。

コンサルタントとしてのキャリアパス

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コンサルタントとして経験を積んだ後、次のキャリアステップとしては大きく4つのパターンがあります。

1)事業会社へ転職
2)他のコンサルティングファームへ転職
3)ファンドへ転職
4)起業・独立

コンサルタントは様々な業界に関わることができるので、視野も広がりますが、自分自身がリスクを背負って深く関わりたいと思ってもプロジェクト終了と同時にクライアントと離れることになるため、物足りなさを感じて事業会社に転職するというケースが多く見られます。

また、比較的忙しい業務であることと"Up or Out"であるため、実際長く働き続けるにはなかなか厳しい環境にあります。

1)事業会社へ転職

事業会社の中でも転職先として多く挙げられるポジションは、経営企画や事業開発といった経営に関わる部門の他、様々な部門の戦略ポジションになります。IT系ファーム出身であればCIO、財務・会計系ファーム出身であればCFOに近いポジションもあります。いずれもコンサルタントとしてクライアントトップの方々、またはそこに近い方々と仕事をすることで得た経営に関する知識や知見があるので、会社側としてもその経験を活かして活躍してもらいたいという思いがあるからです。

しかしながら、コンサルティングファームと事業会社では業務の進め方や社風が大きく異なるケースが多く、戸惑ってしまう方も少なくありません。コンサルティングファームではプロジェクト期間が決まっているため、期間内でスピーディに進めていくのが一般的ですが、大手事業会社ともなると組織も人も増えて、調整や決裁などに要する時間が多く、遅すぎると感じてしまう人もいるようです(全ての事業会社に当てはまることではありません)。

コンサル ▶ 事業会社への転職事例

戦略系ファーム / 31歳大手総合商社 / 海外営業スタッフ
ブティック系ファーム / 33歳大手メディア企業 / M&Aスタッフ
シンクタンク系ファーム / 34歳外資系大手インターネット企業 / 営業マネージャー
戦略系ファーム / 38歳外資系化学メーカー / マーケティングマネージャー


2)他のコンサルティングファームへ転職

他のコンサルティングファームへ転職することは、よくあるケースです。より経営に近いスキルを身に着けるためにIT・業務系から戦略系ファームへ転職する人もいれば、さらなるスキルアップと人脈開拓を目指して、同じ系統のファームへ転職をする人もいます。また、コンサルティング業界では昔の同僚、大学時代の友人など何かしら関係のあった人同士が多いので、誘われたりすることによって転職するケースも少なくありません。社風は様々だと思いますが、ワークスタイルは大きく変わることはないので、転職後も比較的働きやすいと言えます。

しかしながら、前述した通りコンサルティングファーム自体、長く働き続けることが厳しい環境なので今回の転職にどのような目的があるのか、先を見据えたキャリアをしっかり考えておく必要があります。

コンサル ▶ コンサルへの転職事例

ベンダー系ファーム / 28歳総合系ファーム / 財務会計コンサル
監査法人 / 30歳総合系ファーム / 戦略スタッフ
ブティック系ファーム / 30歳戦略系ファーム / コンサル
戦略系ファーム / 38歳シンクタンク系ファーム / IT戦略コンサル


3)ファンドへ転職

同様にプロフェッショナル職であり続けたい場合、投資ファンドへ転職するという選択肢もあります。
投資ファンドは投資先の案件により起業段階に関わるベンチャー・キャピタル・ファンドと、企業の既存株主から株式の買収を行うバイアウト・ファンドに大きく分けられます。投資家という立ち位置ではありますが、経営に関わる業務であることから、コンサルタントとしての経験も十分活かすことができます。場合によっては投資先の企業へ出向というケースもありますので、その企業のいち社員としてより深く経営に関わることもできます。

コンサル ▶ ファンドへの転職事例

戦略系ファーム / 27歳外資系バイアウトファンド
戦略系ファーム / 29歳商社系投資ファンド
会計系コンサル / 30歳独立系バイアウトファンド
戦略系ファーム / 39歳ベンチャーキャピタル


4)起業・独立

コンサルタント志望者には、「将来的に起業したい」という人や「将来家業を継ぐため、経営について実践で学びたい」という人がいます。
コンサルティングファームでは企業経営にとって役立つ経験や知識を学ぶ機会が多くありますが、コンサルタントと起業家に求められる資質は必ずしもイコールではありません。

起業するには、何もないところから事業を生み出す力が必要であり、例えば、資金調達や経済事情、自身の人脈など他の要素も非常に重要となってきます。他のキャリアパスと比較すると、かなり難しいチャレンジではありますが、自分の力を最大限に試すことのできる場となりますので、やりがいは十分にあります。実際、マッキンゼー、BCG、アクセンチュアなどでは多くの卒業生が起業、独立されています。

最後に、コンサルティングファーム内で昇進を続け、プリンシパル、パートナーになるという選択肢もあります。厳しい環境で成果を出し続けることは、相当な精神力と体力を兼ね備えていなければならず、外資系ファームの場合、プリンシパルやパートナークラスに昇進するためには、グローバルのボードメンバーからも承認を得なければならないので、こちらも並大抵のことではありません。

しかしながら、やはりコンサルティング業務に携わっていたいという思いから努力を重ねて昇進し、ファームの代表となるキャリアを築く人もいます。

◆ 事業会社における経営
◆ 独立・企業による主な経営者
【マッキンゼー・アンド・カンパニー出身】
  • エムスリー   谷村 格  氏
  • オイシックス  高島 宏平  氏
  • DeNA   南場 智子  氏
  • レノバ   木南 陽介  氏
  • ロコンド  田中 裕輔  氏
【ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)出身】
  • ウェルネス・アリーナ  梶川 貴子  氏
  • 経営共創基盤  冨山 和彦  氏
  • ドリームインキュベータ  堀 紘一  氏
  • ライフネット生命  岩瀬 大輔  氏
  • ロジスティック  嶋 正和  氏
【アクセンチュア出身】
  • アイスタイル  吉松 徹郎  氏
  • ケンコーコム  後藤 玄利  氏
  • サキコーポレーション  秋山 咲恵  氏
  • シンプレクス・テクノロジー  金子 英樹  氏
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